安政元年(1854年)、長州、萩。「野山獄」に一人の若者が護送されてきた。彼の名は吉田虎次郎。鎖国の世、国外密航を企てこの野山獄に幽閉されたのだった。虎次郎は、自暴自棄になっていた獄囚たちに真摯に語り掛け、希望と尊厳を取り戻させていく。そんな中に野山獄で唯一の女囚・高須久がいた・・・。
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